労災リスクアセスメント
リスクアセスメントとは、職場にある危険性や有害性を特定し、その危険性や有害性が労働災害につながる可能性と労働災害の程度の度合い(リスク)を見積り、評価するもので、リスクの大きさに基づいて対策の優先度を決め、リスクの除去又は低減の方法を検討し、対策を講じる一連の手法を言います。
※ リスクアセスメントはなぜ必要か
(1) 災害が発生していなくても、潜在的な危険性や有害性は存在しています(ヒヤリ・ハット)。これが放置されると労働災害が発生する可能性があります。
(2)技術の進歩により多種多様な機械設備や化学物質が使用されるようになり、その危険性や有害性が多様化しています。また、さらなる労働災害の減少を図るには、後追いでない先取りの安全衛生対策を行っていく必要があります。 そのためには、職場に潜む様々なリスクを見つけ出し、災害に至る前に先手を打って対策を実施し、危険の芽の除去・低減措置を行う、「リスクアセスメント」が必要なのです。
※ リスクアセスメントの目的は
リスクアセスメントを導入し実施する目的は、職場全員がリスクを共有して、職場におけるリスクとそれに対する対策を考え、災害に至る危険性と有害性を事前に出来るだけ取り除き、安全と健康が確保された快適な職場にすることです。
※ リスクアセスメントの効果は
(1) 職場の労災リスクが明確になります。
(2)職場全員に労災リスクを共有することにより、一人ひとりの「危険」に対する感受性が高まり、職場内のリスクに対する認識を管理者を含め、職場全体で共有できます。
(3)リスクが明らかになることによって、合理的な方法で安全対策の優先順位を決めることが出来ます。
(4)残されたリスクについて、必要な保護具の使用や安全な作業手順の徹底等の「守るべき決めごと」の理由が明確になります。
(5)人的対策によらず、本質的な安全対策の検討・実施が出来ます。